明日は所により雪なのだそうだ。ぜひ降って欲しい。そしたら『春の雪』を読む意義がぐんと増える気がするから。それに雪を眺めてるとなんか凛とした気持ちになる。しんしんと降る雪・・・ってなかなか外国語に訳せないよね。すばらしい擬態語ではありませんか。
それにしても三島は主人公の名前をつけるのがうまい。作品世界を思い浮かべようとする際少なからず助けになるのがその名の字面。松枝清顕。侯爵の嫡男。そして当然のごとく美男。貴族の名に山上や山中、まして山下などという何処の馬の骨か分からぬような名前は決して与えられない。なかには例外もあるのだろうが・・ふふふ。バルトが小説を書かなかったのは名前を捏造することができなかった、したくなかったからなんだとか。名前って大事なんだね。もう一気に読んでしまおう。この後には『奔馬』が待っているのは『想定の範囲内です。』(某社長)