帰宅。図書館で入院患者のI君に会う。手製の絵葉書を頂く。うまい!美しく撮れてる。
岩井俊二監督の『花とアリス』を観る。某友人から怨嗟の的かのよう扱われているこの監督の作品を手にするのは実に勇気のいることだったが、主演女優の魅力に屈し、この一作だけと自分に言い聞かせるようにして観ることを決意。正直、とても面白かった。僕のような純朴な視聴者を騙すには十分な出来栄えだったのではないか。映像美とは何たるか、と映画に対して一家言を持つ彼はこういった<軽い>作品よりも、最近のものを例に挙げれば、『アカルイミライ』(黒澤清)や『ヴァンダの部屋』(ペドロコスタ)といった芸術性の高いものをはるかに好まれるらしいのだが、僕には『時計仕掛けのオレンジ』で主人公が目を背けぬよう無理やり椅子に縛り付けられ映像を与えられるような感覚をおぼえ、強いて言うなら拷問である。映画にオチを求める僕の嗜好と合わないだけで非難している訳ではない。映画に親しむことがいかに人生において有意義であるかを教えてくれた彼には夙に感謝している。さてと、そんな訳で、明日はハリウッドのリメイクを観る前にオリジナルの『Shall we ダンス』で予習をしておこうとおもう。